No.279『幸せになるために、何をすればよいか』

たかたまさひろの本 累計29万部

リラックスブック

こころのおそうじ

こころが休まる本

自分に自信をもつには、どうすればよいか。
孤独の不安から逃れるには、どうすればよいか。
人前で緊張せずに話すには、どうすればよいか。
他人を信用するには、どうすればよいか。
人の悩みにはさまざまなものがあります。

「どうすればよいのか」と懸命に考え、または他人の意見を聞き、その通りにやってみたのに、うまくいかない。ほかの人にはできるのに、なぜ自分にはできないのだろう。まだまだ努力が足りないのだろうか。こんな自分が情けない。
そう悩み苦しんで、よけいに落ち込んでしまったときは、少し考え方を変えてみてください。

「どうすればよいのか」ということよりも大切なことは、「なぜそうしたいと思うのか」ということです。
数学の公式を覚えておけば、早く簡単に計算することができます。しかし、ただ公式を丸暗記しただけでは、忘れてしまえば何の役にも立ちません。
公式を忘れても自分で導き出すことができるように、「なぜそうなるのか」という意味を考えながら覚えておくことが重要です。

うまく他人と話せない。友達ができない。仕事や勉強にやる気がでない。
行き詰まって身動きがとれなくなったときは、焦って手っとり早く答えを出そうとしてはいけません。
「なぜ自分はそうすべきなのか」「なぜ自分はそうしたいと思うのか」という意味をじっくり考え直すべきなのです。

いつも明るい笑顔で他人と接することができる人は、多くの人から好かれます。
「笑顔を絶やさない」というのはすばらしいことですが、それは、「他人を尊重し、相手を立てている」からこそすばらしいのです。
「他人に嫌われるのが怖いから、作り笑いをしている」のでは、かえって不安と自己嫌悪は増大してしまうでしょう。
笑顔でいるという行為自体に意味があるのではなく、「他人への愛情や思いやりが、笑顔という結果になって表れる」ということが重要なのです。

仕事に趣味に、いつも忙しく動き回っている人。
「毎日、新しいことにチャレンジし、新鮮な感動をえている」ならすばらしいのですが、「退屈を感じるのが怖いから、とにかく用事を見つけて時間を埋めている」なら、むしろ虚しい人生だといえます。

平凡でささやかな暮らしに満足している人。
「小さな幸せに感謝し、日々生きていることのよろこびを感じている」ならすばらしいのですが、「失敗するのが怖いから、高い目標を立てない」というのでは、ただの自堕落です。

何ごとも完璧にこなそうとするがんばり屋さん。
自分の責任感や使命感から努力しているのであればよいのですが、「他人に弱みを見せたくないから」という理由で仕方なくがんばっているならば、いつか息切れしてしまうでしょう。

よき友人や恋人をえること。仕事で成功すること。温かい家庭を築くこと。
人それぞれに、自分の思い描く幸せの形があります。
それら幸せの形は、たしかに重要なことですが、手に入れられなかったからといって悲観したり、絶望したり、誰かを恨んだりしなければならないほど重大ではありません。
求めている幸せが手に入らないとき、怒りや絶望を感じるならば、それは本当の幸せではないのです。
そんな「見せかけの幸せ」をえたところで、せいぜい「自分をごまかして生きる猶予期間」を少しばかり延長できたにすぎません。

幸せになるために、何をすればよいか。その問いに正しい答えはありません。
同じことをしても、幸せを感じられる人もいるし、感じられない人もいるでしょう。
「何をするか」という行為そのものに意味があるのではありません。
「自分はこんなに努力しているのに、報われない」と嘆いている人は、きっと問題の意味を考えず、丸暗記した公式だけを駆使して、マークシートの答案用紙を埋めるように、正しい答えさえ出せばよいと思っているのでしょう。
すなわち、「自分が幸せを感じる」ことよりも、「他人と較べて幸せそうに見える」ことにこだわっているのです。

幸せは、何かを手に入れれば突然手に入るというものではありません。自分の心の中に自ずから芽生えるものです。
何かをしたいと思う。その行動の動機は、「幸せになりたいから、こうする」ではなく、「幸せだから、こうしたい」というものであるべきです。
まず自分の身のまわりの小さな幸せを見つけ、それを少しずつふくらませていくのです。

たしかに、努力するためには目標が必要ですが、「成功すれば幸せ、失敗すれば不幸」と考えてはいけません。
本当に意味のある努力は、努力すること自体にやりがいを感じられるものです。
目標に向かって努力しつつ、どのような結果になっても受け入れるという覚悟があれば、「失敗」ということはありえません。
自分がしたいと思うことをする。正しいと思うことをする。それが幸せであり、生きがいなのです。

No.270 - 279
前の10件 次の10件