No.163『結果ばかりを求めてはいけない』

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こころが休まる本

好きな異性に話しかけたいが、会話が途切れて気まずい雰囲気になるのが怖い。
友達の輪に入りたいが、口べたなので、浮いた存在となってしまいそうで不安だ。
人付き合いの不得手な人の問題点は、たいていの場合、失敗することを怖れてしまう「結果主義」にあります。

「急いては事をし損じる」とは、人付き合いにぴったり当てはまる言葉です。
他人となかなかうち解けられない人は、付き合いそのものを楽しむことを忘れて、「私には友人がいる、恋人がいる」という結果だけを求めようとしてしまうのです。
デートの後も、「うまく話せただろうか」「相手は楽しんでくれただろうか」と、結果ばかりを気にかけてしまいます。

結果主義の人は、少しでも自分と親しくしてくれる人がいると、その人に執着して、ずっと親しくし続けてくれることを要求し、それが叶わないと、裏切られたといって嘆いてしまいます。
よく言えば一途で一本気ですが、他人をも巻き込み、自分の都合を押しつけてしまうことが問題なのです。
そして、一度相手を嫌いになると、今度は徹底して嫌うようになります。敵か味方かをはっきり分けておかなければ安心できないのです。

明るく社交的で、誰とでもすぐに仲良くなれる人がいますが、そういう人は、他人にそれほど深い付き合いを求めてはいないものです。
いくら短い時間でうち解けあっても、しょせん、それだけの浅い関係でしかありません。
友人の多い人も、少ない人も、腹を割って話し合える親友をつくるには、長い時間を必要とするという点では同じなのです。
焦って結果を求めれば、たいてい失敗に終わります。

自分に優しくしてくれる人がいたら、心からの感謝を表すのはよいのですが、してくれる以上のことを要求したり、つねに優しくし続けてくれることを要求したりしてはいけません。
それはけっして、相手を信じていないから冷淡な付き合い方をするということではありません。
優しくしてくれた人に感謝もせず、それを当然のように要求することのほうが、相手をないがしろにした冷たい態度なのです。

大げさな言い方をすれば、自分がよい友人に恵まれたかどうかは、遠い将来、死ぬ間際にしみじみと振り返ればよいことです。
現在の過程そのものを楽しまなければ、人と付き合う意味はありません。

何かに挑戦するとき、「もし失敗したなら、かえって損だ」としか思えないなら、目指している方向を見直す必要があります。
挑戦すること自体に意義があると思えなければ、やる価値はないのです。
目指す方向が間違っていなければ、たとえすぐにうまくいかなくても、自分を責めたり自己嫌悪に陥ったりすることはなく、「次はああしてみよう、こうしてみよう」という意欲がわくことでしょう。

不満が多いということは、まだまだ学ぶべきことが残っているということです。
学ぶべきことが多いからこそ、人生は生きる価値があるのです。
「よい結果をえること」ではなく、「今、学んでいること」が重要なのです。

たとえ他人との関係がうまくいかなくても、互いの違いを認め、人格を尊重し合っているならば、それは失敗ではありません。
人間関係での失敗とは、嫌われまいとして相手に合わせてばかりいたり、強引に相手を従わせようとしたりすることをいいます。
人付き合いにおいて、成功か失敗かは、結果によって決まるのではなく、はじめの心構えですでに決まっているのです。

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