No.096『ひとりの時間を楽しむ』

たかたまさひろの本 累計29万部

リラックスブック

こころのおそうじ

こころが休まる本

友人や恋人に嫌われるのが怖くて、自分の言いたいことを言えず、愛想笑いで取り繕い、しかしそんな自分に嫌気がさしている、という人も多いことでしょう。
他人に見捨てられるということを、まるで「世界の終わり」であるかのように怖れてしまっているのです。それを逃れるためなら、どんな犠牲もやむをえない、と思い込んでいます。

しかし、なるべくなら、その「世界の終わり(と思い込んでいるもの)」を早いうちに経験してしまったほうがよいのです。と言うよりも、実は、「他人に嫌われることを必要以上に怖れている」という時点で、すでに破滅は起こっているのです。
ただ、その現実から目をそらし、自身の心が受け入れることを先延ばしにしているにすぎません。

本当の自分をさらけ出せば嫌われてしまうような友人なら、どうせいつか嫌われてしまいます。いえ、すでに嫌われていて、相手も孤独が怖いから、我慢してあなたと付き合っているだけなのかもしれません。
そんな無意味な人間関係など、さっさと終わらせてしまったほうがよいのです。

先延ばしにすればするほど、取り返しがつかなくなります。自分に嫌悪感を抱き、ますます素直に自分を受け入れられなくなってしまいます。
自分の心をごまかせば、深く傷つくことは避けられますが、その代わりに、「自分を嫌いになる」という大きな代償が待ちうけています。

生きるということは、気の遠くなるほどの孤独に耐えることにほかなりません。
孤独を怖れるよりも、いかに孤独とうまく付き合っていくかを考えることのほうが重要です。
自分を好きになるには、まず、大いに孤独を楽しむことです。

孤独を怖れている人は、孤独そのものを怖れているというよりも、「淋しいヤツだとまわりからバカにされる」ことを怖れているのでしょう。
しかし、孤独な人をバカにするような人は、自分も同じように孤独を怖れ、他人に迎合している人です。そんな人の言うことを気にすることはありません。

ひとりで過ごすことは、恥ずかしいことでも何でもありません。
携帯電話をもたずに、ひとりで映画やコンサートに出かけたり、ひとりで喫茶店で本を読んだりしてみましょう。
「ひとりの時間を楽しむすべを知っている」人こそが、心の成熟した大人だと言えます。

矛盾するように聞こえるかもしれませんが、よい人間関係を築きたければ、まず、自分ひとりの時間を楽しめるようにならなければなりません。
単に「孤独感を紛らわせるために付き合っている」だけの人間関係など、何の意味もありません。
孤独を楽しむことができれば、「付き合う必要のない人に気を遣う」というストレスから解放され、自分にとって有意義な人との付き合いに専念できます。
孤独を楽しんでいる人だけが、本当に人付き合いを楽しむことができるのです。

他人は、自分の気持ちを理解してくれなくて当たり前。
人生は、思い通りに進まなくて当たり前。
だからこそ、人の優しさが心に染みるのであり、親しくしてくれる人には心から感謝しなくてはならないのです。
「友人は自分を尊重してくれて当然」などと考えているごう慢な人には、なかなかよい友人はできないでしょう。
要求レベルを下げれば下げるほど、人生は豊かになります。

「世界の終わり」だと怖れていたことを勇気を出して受け入れ、それを当然だと思うことからスタートすれば、これまで見えなかった幸せ、喜びを実感できます。
いつの日か、「なぜこんなことを怖れていたのだろう」と笑い飛ばせる日がきっとくるはずです。

No.090 - 099
前の10件 次の10件