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たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

No.092『自分の感情をありのままに』

どんなに嫌な性格の人も、好きこのんで他人から嫌われているわけではありません。せっかくこの世に生まれてきて、わざわざ不幸になりたいなどと思う人は、ひとりもいないでしょう。
他人から嫌われる性格の人は、嫌われると判っていながら、なぜ悪い性格を直せないのかと言えば、心の底では、「そんな私の心を誰かに理解してほしい」と切実に願っているからです。

親にかまってもらえない子供が、いたずらをして親を困らせるのと同じです。
普通に振る舞っていたのでは、誰も自分の心の痛みに気づいてくれない。だから、他人に嫌われると判っていても、あえて反感をかうような言動をしてしまうのです。そこまでしてでも、「私は、こんな嫌な性格になってしまうほど、傷ついて生きてきたのよ」ということを誰かに理解してほしいのです。
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自分を卑下してしまう人は、他人に気を遣い、神経をすり減らし、いつも心は疲れ切っています。しかし、他人に気を遣うといっても、本当の意味で他人を尊重しているのではなく、自分が嫌われたくないから、感情を押し殺し、他人のご機嫌をとっているにすぎないのです。

そういう人は、結局、自己中心的で卑怯な人間に利用されるだけです。自己中心的な人間は、他人が自分に気を遣うことを要求します。
他人のご機嫌ばかり気にする人は、自己中心的な人に認めてもらうことで、「自分の努力が報われた」と勘違いしてしまいます。そして、見捨てられないために、さらに虚しい努力を重ね、ますます他人のご機嫌を気にかけてしまいます。
穴の空いた舟に乗って、必死で水をかき出しているのと同じです。沈むのを防ぐことに精一杯で、けっして前へは進めないのです。穴の空いた舟に乗ってしまったこと自体が間違いであったことに気づかなければなりません。

自分を卑下していた人が、真の自我に目覚め、自分の素直な感情に従って生きようとすれば、まわりの自己中心的な人たちは、それを非難するでしょう。自己中心的な人たちは、他人が自分の意のままに動いてくれなければ気がすまないのです。何とかして、その人を蟻地獄に引き戻そうとするでしょう。
そこで思いとどまってはいけません。むしろ、自己中心的な人たちからうとまれることこそが、健全な精神をもった証拠だと言えるのです。
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真の自我に目覚めるためには、まず、自分の感情をありのままに感じることから始めなくてはなりません。
他人に理解を求めるのではなく、まず、自分が自分を理解するのです。

他人と付き合うのが怖いという人は、実は他人が怖いのではなく、自分が他人に対して憎しみを感じることが怖いのです。
自分は、他人を憎むような心の貧しい人間ではない。そう思い込みたいために、腹が立っても、怒りを封じ込め、ごまかそうとします。
自分が他人を嫌っているのに、逆に他人のほうが自分を嫌っていると思い込み、自分は嫌われても仕方がない、価値のない人間だと卑下します。憎しみという不快な感情を抱くより、自分を責めていたほうが楽だと考えるのです。

感情とは、心の内側から自然に沸き上がるものです。
他人に腹が立ったなら、怒りを感じてもよいのです。怒りは、はっきり自覚してさえいれば、それほど害にはなりません。感情を抑圧し、言い訳をしてごまかそうとすることのほうが、よっぽど精神に悪いことです。

自分の心にさえ嘘をつかなくてはならない情けなさ、ふがいなさが、自己嫌悪につながります。
うれしい。悲しい。恥ずかしい。腹が立つ。自分の感情をありのままに感じることが、自分を好きになるための第一歩です。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.090-099
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