このサイトの作者の本 累計34万部

リラックスブック

たかたまさひろ(著)

こころのおそうじ

たかたまさひろ(著)

こころが休まる本

たかたまさひろ(著)

No.089『冷たい人に傷つけられないために』

他人を信じるということは、健全な人間関係を結ぶために絶対に必要なことです。
他人を信じるためには、まず、自分を信じることからはじめなければなりません。

なぜ他人を信じられないかというと、「自分は、他人に幸福をもたらすことができる人間である」という確信をもてないからです。
「どうせ他人は、自分と付き合うことに何の価値も見いだせないだろうから、自分を裏切るに違いない」と思ってしまっているのです。
すなわち、他人を信じられない原因は、自分自身を軽蔑していることにあります。
(↓広告の後につづきます)

裏切られることへの怖れは、自分の価値が軽んじられることへの怖れです。心の奥に封じこめてごまかしていた劣等感と直面しなければならないことへの恐怖感です。
まず、その劣等感を自覚しなければ、どれだけ他人を疑い、警戒しても、心が晴れることはありません。

自分の価値を信じられない人は、優しい人の好意を素直に受け取ることができないばかりか、冷たい人からは都合よく利用されてしまいます。
恋人の男に暴力をふるわれ、侮辱的な言葉でののしられても、それに耐えて恋人に尽くすことを美徳だと思い込んでいる女性がいます。
「他人を許し、信じることはよいことだ」という形ばかりの正論にしばられています。
「自分は、侮辱されても仕方がない、無価値な人間なのだ」と、自分を蔑視しているから、相手を許してしまうのです。

女性に暴力をふるうような男は、臆病ですから、ときに優しくなり、猫なで声で甘えることがあります。「俺にはお前が必要なんだ。見捨てないでくれ」などと、子供が親にすがるように懇願します。
女性は、それを真に受け、「自分は彼に必要とされている。それを見捨てるような冷たい真似はできない」と思ってしまうのです。

そういう男は、たしかに彼女を必要としています。しかしそれは、「相手を利用するため」に必要としているにすぎないのです。「お前はダメな人間だ」というメッセージを送り続け、相手が落ち込むのを見るのが快感なのです。
自分の劣等感をごまかすために、自分よりも弱い人間を必要としているだけなのです。
(↓広告の後につづきます)

もしあなたが、冷たい人間に利用され、傷つけられてばかりいるなら、それは、あなた自身がそういう人たちを引きつけているからです。
冷たい人間は、臆病で劣等感が強い人間が大好きです。卑怯にも、そういう人たちを見くだすことで精神的な満足を得るのです。
冷たい人に利用されないためには、自分が冷たい人を引き寄せないようにしなければなりません。

冷たい人は、「自分の明確な意志に従って行動している人」を避けようとします。「意志のある人」は、詭弁で操ることができません。
冷たい人は、喜びに満ちあふれて活き活きと行動している人と付き合うことが面白くないのです。自分と比較して、ますます劣等感を深めてしまうことになるからです。
冷たい人は、「意志のある人」がもっとも苦手なのです。

他人に裏切られ、傷ついたからといって、ビクビク怯えてしまっては、よけいに冷たい人間の格好の餌食となるだけです。
「他人からどう扱われるか」を気にするのはやめ、「自分はどういう人間になりたいのか」「自分にとって、何が本当に幸せなのか」を第一に考えてみてください。
世の中には、冷たい人間はたくさんいます。いちいち、そういう人たちをつかまえて、「なぜ自分を尊重してくれないのか」と落ち込んでいては、キリがありません。

自分の明確な意志に従って行動している人のまわりには、冷たい人は寄ってきません。
「意志のある人」は、同じように「意志のある人」から必要とされ、建設的、友好的な関係を結ぶことができます。
自分の価値を信頼することができて、はじめて他人を信頼することができるのです。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

イライラ、ムカムカ、カリカリ…自分の気持ち持て余していませんか?読むだけで嫌な気持ちがなくなります
メッセージ No.080-089
ページの先頭へ