No.073『愛を告白するときの心構え』

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ある異性を好きになったら、勇気を出して愛を告白したほうがよい、ということは、誰でも判りきっていることです。
自分の好意を示すことによって、相手も自分を好きになってくれ、お互いの愛情に発展する、ということも往々にしてあります。
それは判っているのに、度胸がなく尻込みしてしまう人も多いことでしょう。やはり断られることが怖いのです。

しかし、交際を断られたからといって、自信を失ってはいけません。自分の全人格を否定されたと思いこむのは間違っています。
あなたがその人を好きになったのは、まさに「好みのタイプ」だったからでしょう。あなたに好みのタイプがあるのと同じように、相手にも当然ながら好みのタイプがあります。
活発な人が好き、のんびりしている人が好き、スポーツができる人が好き、頭の回転が早い人が好き、遊び心のある人が好き、まじめな人が好き……。
客観的にどれがよい、悪いということはいえません。単に個人の好みの問題です。

自分が、たまたま相手の好みのタイプでなかったなら、そのときは、どうあがいても仕方がありません。他人の好みばかりは変えられないのです。
犬や猫などのペットをかわいがる人もいれば、動物がまったく苦手な人もいます。
犬が嫌いな人に向かって、「ほら、かわいいだろう」と犬をけしかけるのは、嫌がらせでしかありません。

誠心誠意、自分の愛情を示せば、たとえ交際を断られたとしても、少なくとも嫌われるということはありません。相手にとって、好意をもたれるということは、うれしいことのはずです。
どうせ叶わぬ愛なら、「相手が、自分のことをよい思い出としてずっと記憶にとどめておいてくれること」が最良の結果です。それ以上を望み、悪あがきをして、逆に嫌われてしまうのは、非常にもったいないことです。

自分の相手に対する愛情のみを、誠実に伝えればよいのです。
「相手の気を引くこと」まで考えてはいけません。こちらの好意をどう受け取ってくれるかは、相手が決めることです。
できるかぎりの誠意を示して、それでも断られたなら、仕方がありません。その覚悟は、告白する前から決めておくべきなのです。

多少は気まずい思いも残るでしょうが、別に悪いことをしたわけではないのですから、恥じることはありません。堂々としていればよいのです。
あなたが好きになった人は、人間としてまともな良識をもった人でしょう。断るにしても、できるだけあなたが傷つかずにすむ言い方を真剣に考えてくれたはずです。断られて傷ついたのどうのと言う前に、相手が真剣に対応してくれたことに対して、お礼を言うことのほうが先です。

もし交際を断られたとき、「どうして私の気持ちを判ってくれないのか」と逆に相手を責める気持ちが生まれると思うなら、告白するのはやめておいたほうがよいでしょう。おそらく、そういう性格こそが嫌われます。
「断られるのが怖い」というのは、相手を思いやる気持ちではなく、自分の不安の深さであり、利己心の大きさなのです。それを愛情の大きさだと勘違いしてはいけません。
「簡単にはあきらめきれないほど愛している」と言えば聞こえはいいですが、それはまた、「自分の思い通りにならなければ気がすまない」というごう慢さだと言い換えることもできます。

断られたときの逃げ道、言い訳を用意しようとすれば、ますます不安と自己嫌悪は大きくなります。
「自分は、たまたま相手の好みのタイプではなかった」ということをいさぎよく受け入れるよりないのです。

自分を好きになってくれないからといって、相手を責めたり、ストーカーのようにつきまとって困らせたりするのは、もはや愛情ではなく、悪意です。自分の劣等感を認めるのが怖いから、相手を悪者にしてごまかしているのです。
悪意があるのなら、嫌われても仕方がありません。逆に言えば、悪意がないのに嫌われるということはありえないのです。

「愛されたい」という欲求は、人間なら誰でももっているもので、悪いことではありません。
その欲求を自分の向上心に向ければよいのですが、横着をして他人にぶつけてしまえば、ただのみにくいエゴイズムとなり、まわりを困惑させ、ひいては自分を苦しめる結果となってしまいます。

人を好きになるということは、すばらしいことです。自分を成長させる大きなエネルギーとなります。好きな人ができたなら、まずその喜びに感謝しましょう。
愛が必ず実るという確証は誰にもありません。しかし、心構えさえしっかりしていれば、その結果がどうなろうとも、自分の人生にとってマイナスになるということはありません。

たとえ交際を断られても、「私の人生に充実感を与えてくれてありがとう」と相手に感謝できる心の準備ができたなら、思い切って、憧れのあの人に愛を打ち明けてみてください。

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