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たかたまさひろ(著)

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No.063『不幸は不幸を呼び、幸福は幸福を呼ぶ』

不幸な人は、「自分のまわりの人間は、皆、心が冷たい。他人のせいで、いつも自分は傷つけられ、苦しめられている」と、一方的な被害者意識をもっています。
しかし、不幸な人は、無意識のうちに、自分と同じように不幸な人を求めているのです。不幸な人と付き合っているうちは、自分の心と真剣に向き合うことを避けられるからです。

たとえ相手との関係がうまくいかず、嫌われたり、見くだされたりしても、「どうせあいつは、心の冷たい人間だから」という言い訳をしてごまかすことができます。
しかし、幸福な人と付き合えば、そうはいきません。いやおうなく、心の奥に封印していた劣等感を掘り起こされてしまいます。
嫌なこと、悔しいことがあっても、相手のせいにすることができず、自分の心と向き合わなくてはなりません。それが怖いのです。
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もしあなたのまわりの他人が、「ムカツク」人間ばかりなのだとしたら、それはおそらく、あなた自身が不幸だから、同じように不幸な人間ばかりが寄ってくるのです。
不幸な人間同士で、互いに傷口に触れ合い、「不幸なのは、自分だけではない」という安心感を得ているのです。

どこの社会にも、他人を苛立たせる人間は存在します。逃れることはできません。
不幸な人は、また不幸な人に利用され、傷つけられます。
不幸な人に苦しめられないようにするには、自分自身が、不幸な人から影響を受けないような人間に生まれ変わる以外にないのです。

子供のころ、人間関係においてつらい経験をした人は、皮肉にも、大人になってからも、繰り返し「不幸の追体験」をしてしまうものです。
自分の境遇が、あまりにも、受け入れがたいほどつらいものだから、同様の体験をすることにより、感覚を麻痺させようとしてしまうのです。

わざと心の冷たい人間を友人や恋人に選び、傷つき、苦しめられながらも、「どうせ人間なんて皆、冷たいんだ」と、心の片隅では安心しているのです。
自分が愛されなかったのは、自分にその価値がなかったからではない、すべて他人が悪いのだ、ということを何度も何度も確認しなければ気がすまないのです。

こうした不幸の悪循環から脱するには、なるべく不幸な人を避け、幸福な人を選んで付き合うようにするほかありません。
不幸な人を見分けるには、だいたい以下の点に着目すれば充分です。
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(1) いつも他人の悪口を言っている。
(2) 悪いことは何でも他人のせいにしようとする。
(3) 仕事でも恋愛でも、「別に好きでやっているわけではない」という態度を見せる。自分の意志や喜びにもとづいて行動していない。

職場や近所の付き合いなどで、不幸な人との接触を避けられない場合もあるでしょう。しかし、物理的に距離を置くことができなくても、「心を煩わされない」ようにすることはできます。
嫌なことを言われて腹を立てるのは、「自分から積極的に、その人とかかわろうとしている」ことなのです。不幸な人と、わざわざ好きこのんで、心理的なかかわりをもつことはありません。

乱暴な表現を許していただくならば、「バカにされて腹を立てる人が、本当のバカ」なのです。
他人に腹を立て、批判をしているうちは、自分の劣等感から目をそらすことができます。しかし、いつまでも自分をごまかしていては、不幸の闇から抜け出すことはできません。

まず、「つまらないことに腹を立てるのをやめること」から心の安定を図っていってください。「つまらないこと」で心の容量がいっぱいになっていては、幸福が入り込む余地がありません。
不幸な人は、愛される価値がないのではなく、単に「幸福を見つける能力が劣っている」だけなのです。まわりの環境はまったく変わらなくても、自分を変えることはできます。

幸福な人との関係は、必ず自分を幸福にするのだということを信じて、これまで「不幸な人」によって占領されていた心を、少しずつ、「幸福な人」との関係にシフトしていってください。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.060-069
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