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たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

No.046『言いたいことを消化する』

人間関係がうまくいかず、暗く落ち込んでしまうタイプの人にとって、もっとも大きなストレスの原因のひとつは、「他人に言いたいことがはっきり言えない」ということでしょう。
心の中にたまったもやもやが、重くもたれ、消化不良を起こしているのです。

気の弱い人は、歯に衣着せぬ物言いをする人に対して、「自分はこんなにもビクビクと他人のご機嫌をうかがって生きているのに、どうしてあなたは、言いたいことをはっきり言うことが許されると思うのか」という怒りを感じます。
しかし、その鬱屈した不満さえも口に出すことはできず、せいぜい不機嫌を顔に表したり、無視をしたりするという対抗手段しかとることができず、そんなふがいない自分がますます嫌になってしまいます。
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なぜ言いたいことが言えないのか、冷静に考え直してみる必要があります。
「他人に言いたいこと」とは何なのか、紙に箇条書きにして整理してみてください。
その内容のほとんどは、他人への要求や批判などでしょう。
「どうしてこうしてくれないのか」
「もっと私を尊重してほしい」
「あなたのこういうところが嫌いだ」
そんなことを口に出すのはみにくいことだと判っているから、言えないのです。

何でも思ったことをズバズバと言う人は、まわりの人を苛立たせたり、傷つけたりしていることを知らず、自分だけのほほんとしている、鈍感な人です。
言いたいことがはっきり言えないというあなたの性格は、悪いことではありません。ただ、不満の処理の仕方が間違っていたのです。

誰でも知っている「北風と太陽」の話のように、他人に何かを力まかせに強要することは不可能です。
他人に自分の要求を直接訴えて、たとえ相手が渋々従ってくれたとしても、根本的な解決にはなりません。
違う考え方をもった他人に対して、私たちにできることは、「その人とどう付き合うか」という態度を決めることだけです。
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「自分がどうしたいのか」が判らず、他人が変わることだけを求めるから、イライラするのです。
「言いたいこと」を他人にぶつけるのでもなく、我慢して抑え込むのでもなく、そのエネルギーを、自分を高める方向に向けてみてください。

まず、他人を褒めることから、「言いたいことを言う」練習を始めましょう。
ふだんから他人を認め、尊重していれば、たまに苦言を呈したとしても、相手は素直に聞き入れてくれるものです。
「言いたいこと」が他人への批判や要求だけなのだとしたら、受け入れてもらえなくて当然です。
自分の意見を主張するのが上手な人は、他人に反論するときは、「No」ではなく、「Yes, but 〜」という言い方をします。

他人に対して不満を抱いたときは、相手を批判する前に、「だから、自分はどうしたいのか」を考えてみてください。
自分の権利と同等に他人の権利も充分に尊重して勘案し、相手との関係を改善するために、本当に相手を批判すべきだと思えば、その時は批判するもよし。自分の素直な気持ちに従うということが大切です。

心を抑圧するのが、一番よくないことです。
同じ行動をとるにしても、いやいやながらするのと、自分の意思でするのとでは、大きな違いがあります。
食べ物と同じように、ストレスも、よく噛み砕けば、うまく消化し、排泄できることでしょう。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.040-049
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