No.039『自分を知れば他人が判る』

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人付き合いに不安を感じるのは、他人の心が判らないからです。
他人の心が判らないという人は、自分の心が判っていない人です。

まず、はっきりさせておかなければならないことは、「他人の心を完全に知る」ことなど誰にも不可能だということです。
同様に、自分の心を完全に他人に理解してもらうことも不可能です。
自分の悲しい体験を、ある友人が心から同情してくれたとしても、やはりその友人本人が体験をしたわけではないのですから、まったく同じ悲しみを共有しているわけではないのです。

言うまでもなく、心は形のないもので、目には見えません。自分の心は自分しか所有することはできず、他人と共有することはできません。人間とはそういう孤独な存在であるということを認めなくてはなりません。
他人の心を読むというのは、あくまで、「自分が相手の立場なら、こう考える」と想像することにすぎないのです。
そして、この「想像するにすぎない」というところが重要な点です。

自分の心がよく判っている人は、他人の心もよく判ります。
「自分がしてほしいことを他人にもしなさい。自分がされたら嫌なことは他人にもしてはいけません」とは、よく言われることですが、これも、自分の心が判っていなければできないことです。

真の喜びを知らず、虚栄心や自己顕示欲だけで生きている人は、他人にも喜びを与えてあげることはできません。自分が心から楽しめることがないのですから、他人が喜ぶことなど想像できないのです。

他人の何気ない言動さえも悪意に受け取ってしまう人は、「自分なら悪意をもってそうする」から、他人も悪意があるに違いないと思っているのです。
自分が恋人から愛されているということを確信できない人は、自分が相手を心から愛していないのです。「自分が、いつか相手を裏切るかもしれない」と思っているから、相手も同じだろうと思ってしまうのです。

他人をバカにする人は、自分がバカにされることを怖れています。
「仕事ができない奴だ」と他人をバカにする人は、自分が仕事ができない人間だと思われることを怖れています。
貧乏人をバカにする人は、「お金がなければ自分は何の価値もない人間だ」という劣等感をもっており、富を失うことを怖れています。
他人をわざと無視する人は、自分が他人から見捨てられることを怖れています。

つまり、他人をバカにする人は、「自分が怖れていることは、他人も同じように怖れているだろう」と考え、相手を効果的に傷つけるために、そういう行動をとるのです。
他人をバカにするのは、自分の劣等感を暴露しているのと同じことです。

「他人をどう思うか」ということから、「自分がどういう人間か」が判ります。
自分の心を知るということが、「人間を知る」ということです。
自分の心さえはっきり判れば、どんな性格の人の心も想像できるようになり、人間関係においてよけいな不安を感じることは少なくなるはずです。

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