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たかたまさひろ(著)

こころのおそうじ

たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

No.114『できることに目を向ける』

「どうせ私なんか」とことさらに自分を卑下して、心を閉ざしてしまう人がいます。
仕事、人付き合い、人生のすべては「仕方なくやらされていること」であり、それがうまくできない自分に嫌悪感を抱き、自信を失ってしまいます。
意欲がないから何ごともうまくいかず、うまくいかないから、ますますやる気を失ってしまう、という悪循環です。

自分に自信のない人は、「他人は、自分の落ち度を鋭く指摘し、バカにしようと虎視眈々と狙っているのだ」と思っていますが、それは率直に言って、とんだ思い上がりです。
世の中のほとんどの人は、あなたの「できないこと」に関心はありません。バカにするどころか、あなたが「できないこと」になど興味すらないのです。
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外を歩いていて、ズボンのお尻が破れてしまったなら、隠さず堂々と歩けばよいのです。誰も、「他人のズボンが破れているか」などということは、いちいち気にかけてもいないのです。ほとんど気づかれることはありません。
破れたお尻を手で隠してモジモジしながら歩いていれば、「なぜ恥ずかしそうにしているのだろう」と注目されます。注目されるから恥ずかしいのではなく、恥ずかしがる態度が注目を集めているのです。
あなたの欠点は、あなた自身が意識しなければ、他人はそれに気づくこともありません。

自己卑下する人は、自分がバカにされていることに悩みながらも、一方では、無意識のうちに、その不幸な状態に安心し、自ら執着しています。
「本当は、世の中には、心の温かい人がたくさんいるのだ。バカにされていると感じていたのは、自分の思い過ごしだったのだ」ということを認め、これまで閉じこもっていた殻から抜け出し、新しい世界へ踏み出すことは、とても勇気のいることです。

「意地悪な他人」という仮想敵がなくなってしまえば、自分がびくびくと不安に怯えている原因を説明できなくなってしまうので、よけいに困ってしまうかもしれません。
しかし、そうしてごまかしていた自分の心をはっきりと認識することは、大きな進歩なのです。
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現在の地点をマイナスではなく、ゼロだと考えて、「これから、一歩ずつ登っていけばよい」と考えてください。
人付き合いの苦手な人は、他人の機嫌を害することを怖れ、慎重すぎるほどに気を配っているので、不用意に他人を傷つけたり、迷惑をかけたりしてしまうことは、ほかの人よりも断然少ないはずです。
これ以上心配する必要はありません。もっと鈍感に、図太く生きてもよいのです。

人それぞれ、得手不得手があります。
できないことは、できなくてもよいのです。どんなに努力しても、できないことはあります。「やればできる」などというのは、きれいごとにすぎません。
けっして努力することを否定するわけではありませんが、自らの意欲で何かに挑戦しているのであれば、それができなくても、自分を嫌いになったりはしないはずです。
「できない自分」に嫌悪感を抱いてしまうのは、もともとやる気がないからです。できないことにこだわるよりも、できることを見つけるほうが重要です。

学校の成績が悪くても、他人に親切にすることはできます。
運動神経が鈍くても、地道にこつこつと作業をすることが得意な人もいます。
嫌いな人のことを無理に好きになる必要はありません。好きになれる人をひとりでも多く見つければよいのです。
どんなささいなことでも、「自分にできること」に目を向け、少しずつ積み上げていってください。

自信のない人は、自分のささいな欠点も許せず、完璧主義に陥りがちです。心に枯れ葉剤を撒いているようなものです。
少しくらい雑草が生えていてもよいのです。むしろ、そのほうが正常で、健全であると言えるでしょう。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 45刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

イライラ、ムカムカ、カリカリ…自分の気持ち持て余していませんか?読むだけで嫌な気持ちがなくなります
メッセージ No.110-119
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